mFISH/FISH解析

mFISH/FISH解析
~バイオ医薬品生産細胞の評価~

目次

  1. mFISH/FISH解析 用途1(セルバンクのモノクロナリティ評価)
  2. mFISH/FISH解析 用途2(セルバンク構築の様々な場面での導入遺伝子の確認)
  3. mFISH/FISH解析の例
  4. chromocenterの解析の特徴
  5. モノクロナリティ解析をお考えのみなさまへ
  6. よくあるご質問
  7. ご依頼の流れ
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バイオ医薬品の生産に使われる動物細胞には、CHO細胞やHEK293細胞などがあります。これらの細胞は構造異常染色体を持っており、導入した遺伝子の染色体上での位置を特定する(マッピング)上で大きな障害となります。mFISH/FISH解析は、2種類のFISH技術(マルチカラーFISHとFISH)を組み合わせることにより、構造異常染色体を持つ細胞でも導入遺伝子を正確にマッピングすることができます。

■mFISH/FISH解析 用途1
 (セルバンクのモノクロナリティ評価)

ICH Q5Dでは、基材となる生産細胞は単一細胞由来のものを使用する点(モノクロナリティ)が明記されています。近年、FDAなどの規制当局は、セルバンクに対してモノクロナリティ評価に関するデータを求めるようになってきました。弊社のmFISH/FISH解析は、導入遺伝子の位置情報を指標としたモノクロナリティ評価法の一つとして、2016年のFDAのプレゼンテーション内で紹介されました。構築後のセルバンクのモノクロナリティ評価に弊社のmFISH/FISH解析を是非ご活用ください。

*ICH(医薬品規制調和国際会議)は、医薬品規制当局と製薬業界の代表者が協働して、医薬品規制に関するガイドラインを科学的・技術的な観点から作成する国際会議です。

■mFISH/FISH解析 用途2
 (セルバンク構築の様々な場面での導入遺伝子の確認)

遺伝子の導入箇所数だけでなくマッピングも可能なmFISH/FISH解析は、モノクロナリティ評価のほか、セルバンク構築の様々な場面における導入遺伝子の確認に有用です。

  • 部位特異的遺伝子導入など、目的に応じたトランスフェクション後の確認
  • 新規培地およびクローニング手法の検討
  • セルバンク化前のスクリーニング
  • 生産前と生産後など、セルバンク間での比較(MCB、WCBおよびEPCB
  • *生産後の細胞は、EPCB、PPCB、CAL等で呼ばれています。

■mFISH/FISH解析の例

mFISH:染色体の構造異常(転座)を検出します。
FISH:染色体上で目的遺伝子を検出します。
上記2種類のFISH技術を組み合わせて、構造異常染色体をもつ細胞において導入遺伝子をマッピングします。
以下にCHO細胞のmFISH/FISH解析例を示します。

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A:mFISH後の染色体分裂像。複数色で表示された染色体は構造異常染色体です。
B:mFISHのカリオグラム像。各染色体をA、B、C etc.と定義をして台座に並べます。
C:FISH後の染色体分裂像。同じ染色体像でmFISHとFISHの結果を比較することができます。
D:FISHのカリオグラム像。各染色体をmFISHと同じ台座に並べます。
E:mFISHとFISHの結果からFISHシグナルをマッピングします。この細胞では、FISHシグナルは台座Mの染色体の短腕、8番染色体由来領域(橙色)にマッピングされました。

*白矢印はFISHシグナルを持つ染色体を示しています。

■chromocenterの解析の特徴

信頼性保証体制での試験実施可能

通常の解析に加えて、信頼性保証体制での試験を実施しております。
詳しくは、お問合せください。

豊富な解析実績

mFISH/FISH解析に特化したチームが解析を実施します。これまでに多くの細胞を観察したノウハウを蓄積しており、的確に解析を実施します。

■モノクロナリティ解析をお考えのみなさまへ

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御社の基準・目的・予算に合わせた個別プランを組立て、ご案内いたします。

はじめて核型解析を依頼されるお客様も多くいらっしゃいます。
試験の目的などをお伺いできれば、弊社にて目的に応じた試験系をご提案させて頂きます。また結果に関しての考察や判断基準なども適宜、ご説明させて頂きます。

・試験開始前・調査段階の方
・長期的計画をお考えの方、結果の速報をご希望の方
・ガイドライン・承認書等に沿った試験をお考えの方
・書類作成が必要な方、核型解析の質問のある方

■よくあるご質問

Q:解析数は何細胞が良いでしょうか?
A:20細胞の解析から承っておりますが、解析目的に応じて、お客様ご希望の解析細胞数の対応が可能です。なお、モノクロナリティ解析では、100細胞以上の解析を希望されるお客様が多いです。20細胞解析で結果を確認後、100細胞以上の解析を実施するお客様もおられます。

Q:モノクロナリティ解析ではどのセルバンクを解析するのが良いでしょうか?
A:ご依頼の際の参考にお考え下さい。
①マスターセルバンク(MCB)のみ
②MCBとワーキングセルバンク(WCB)のセット
③MCB、WCB、培養後のセルバンク(EPCB、PPCB、CAL)のセット
を基本の構成にしています。

Q:解析に際し、送付するものを教えてください。
A:細胞、培地および添加剤(培養が必要な場合)FISHプローブ用のDNAを送付ください。
詳細は下記をご参照ください。

【細胞】
カルノア固定サンプル、培養フラスコ、凍結バイアルの3種類の形態での受け付けが可能です。培養フラスコ、凍結バイアルの場合は培養が必要になりますので、培地および添加剤も一緒に送付ください。

【FISHプローブ用のDNA】
FISHプローブ作製に使用するDNAを準備ください。
2種類のDNAタイプを受付可能です。
1.プラスミドDNA
2.PCR増幅や制限酵素処理後、電気泳動を行い、アガロースゲルから単離したDNA断片

・お客様により1 or 2のDNAを送付
送付いただいたDNAを使って、弊社でFISHプローブを作製します。
DNAの溶出には滅菌水を使用してください。
キットに付属の溶出バッファーなどは使用しないでください。

弊社の方でPCRやアガロースゲルからの単離も可能です。
PCRからご依頼の場合、鋳型DNAとプライマーを送付ください。弊社にてPCRおよびアガロースゲルからの単離を実施後、FISHプローブを作製します。弊社の方でプライマーを外注することも可能です。
PCR後の反応液をお送りいただき、弊社にてアガロースゲルからの単離およびFISHプローブ作製を実施することも可能です。

お客様にてラベル化したFISHプローブを作成し、送付していただくことも可能です。その場合、被験細胞の一つには、コントロール群をご用意ください。

実施内容により、価格が異なりますので、ご依頼の際にご相談下さい。

Q:解析に際し、どのような培養を行うのでしょうか?
A:染色体標本を作製するために、ディッシュを用いて37 ℃、5 % CO2下で1~2週間静置培養をします。播種密度など培養条件をあらかじめご教示ください。
振盪培養も対応しています。

Q:カルノア固定処理を行う上での注意点を教えてください。
A:CHO細胞の場合 6 cmディッシュ 1枚分以上、その他の細胞の場合 T-25フラスコ1枚分以上の細胞が必要になります。具体的には1×10^6細胞以上をカルノア固定処理を実施して、解析に用いることが多いです。ただし、細胞数よりも細胞の状態の影響の方が大きく、細胞分裂が活発な時期(対数増殖期)を捉えて、カルノア固定を実施することが重要です。また固定条件は細胞種によって異なりますので、まずはご相談ください。また、カルノア固定作業に必要な器具・試薬をセットにしたカルノア固定セットも販売しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

Q:施設見学・Tech Visitは行っておりますでしょうか?
A:実施しております。但し、スケジュール調整の為、1カ月前までにご連絡ください。

■ご依頼の流れ

1:御見積を作成します!

不明点含めてご遠慮なく、お問合せください。
電話・ウェブMTGシステムでの対応可能です。
細胞の受入形態は、以下の3種類があります。

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2:見積もりをご確認頂き、ご発注ください。

サンプルを送られる際には、受入準備が有りますので、事前連絡をお願いしております。

3:解析完了後、報告書を納品致します。

検体数、受入形態及び解析細胞数によって納期は変動します。
例)1検体、凍結バイアルにて受入
20細胞解析(一般試験): 6週間程度
100細胞解析(一般試験):10週間程度
詳しくは個別にお問合せ下さい。

なお、信頼性保証試験の場合、一般試験よりもお時間を頂いております。
余裕を持ったご連絡をお願いいたします。